東京土のうコレクション2019
台風一過です。どうも、もひもひです。
いかがお過ごしでしょうか。
不謹慎を承知で言いますが、やっぱりこういう非常事態はワクワクしてしまいますよね。防水板みたいな「いつ使うねんこれ」みたいなモノが実際に使われてるのを見るのは楽しい。
で、今日鑑賞したいのが、
土のう。
この手の災害に不慣れな東京では、ベストプラクティスが何なのか今ひとつ分からないまま、各店舗が思い思いの備えをしていた。一夜明けて、何事もなかったことが分かった上で鑑賞すると非常に趣深い。
例えば上のスギ薬局は、物量豊富な土のうとビニールシートで二段構え。薬剤師らしいダブルチェック体制が敷かれているのが分かる。分かってくれ。
都市銀行。なんとも銀行員らしい、年季の入った土のうが丁寧に積まれている。土のう出すのに支店長に稟議回したりしたんだろうか。
薄切りの土のうを重ねて並べる焼き肉方式。思想が出るから楽しい。
ガラス保護のために養生テープを貼ってる例。ここまで抜け目なく貼られていると、貼ってるときも結構楽しかったんじゃないかな、なんて思っちゃう。
野郎ラーメン。一見豪快に見えて厳重で丁寧。野郎ラーメンもそういう姿勢で作られているに違いない。
もういかにもあきばお~って感じ。
ピタットハウス。もうちょいピタッと貼らなくて大丈夫か?
地下にあるタイプの、歴史ありそうなライブハウス。ベニヤ板を土のうで固定していて強そう。長年の知恵って感じ。
日高屋。ショーケースだけは死守しかったらしい。餃子が安い。
みんな大好き魚金は段ボール。
ゴミ捨て場みたいなビジュアルだが、段ボールを土のう的活用している例。実は合理的なのかもしれない。
多量のベニヤ板が都合良くあるとこういう、鉄壁の防御ができる。
売ってるのはパンでも貼り方は「米」。
TENGA屋さんは珍しい「井」型の貼り方。マスをかく、ということでしょうか。
アップルストアに土のうがある光景は新鮮。
いかほどの効果があるのかは分からないが、侘び寂びを感じさせる、ぽつんと置かれた土のう達。禅の精神。
「そう。すべての土を、この袋の中に。」
アップルストアはやっぱりアナウンスも斬新で、各店舗「台風のため休業です!」「ご迷惑おかけし申し訳ございません。」みたいな苦悶の表情で焦燥感ある案内を貼る中、この「ちょっと営業時間をアレンジしてみました。この遊び心、いかが思われます?」みたいな余裕が感じられていい。このスタンス、通常とは少し異なります。
ずいぶんロックな養生テープの貼り方だな、と思ったらそういうデザインのガラスだった。君はテープを貼らない。
それでもやっぱり銀座のお洒落なお店は土のうを置いてもお洒落で、
この 土のう、一歩またいだら大人になれる気がしたよ。