【完全予想】2020年夏以降の同人イベントに起こりそうな7つの変化

中学生の頃、初めてコミケに行き始めた頃にこんなことを聞いたことがある。

コミケに必要なのは、小学生並みの好奇心、中学生並みの体力、高校生並みの結束力、大学生並みの時間、そして社会人並みの財力」みたいなの。

結局社会人になって財力が追いついたときにはコミケがなくなったので難しいですね、

どうも、同人イベントに物申す芸人です。

とうとう宣言解除となりましたが、同人イベントはきっとこれからいろんな変化があるんだろうな、って思って、せっかくなので予想してみました。ソースは全部俺の脳内、7つはあり得る各パターンなので両立しえないものもある。

 

1.一般参加者も事前登録制の即売会が増える

今後、「不特定多数が集まるイベント」というのはきっと風当たりが強くなるだろうし、すると「いえ、特定多数です」と反論しやすい(感染者が出たときも足取りが辿りやすい、ということにしやすい)事前登録制のイベントは増えそう。

数年前からソシャゲのファンイベントとかは「人が殺到」「長蛇の列」とかで叩かれるくらいなら、と登録制イベントが増えたし、技術的には出来る(んだろうけど、どうも同人イベント界隈はアナログ派主催も多いので、どこまでデジタライゼーションが実現するかは肝ですね。技術書典とかコロナ前から近いことやっていたから余裕だろうけど)。

必然的に一般参加の入場料は上がるし、それに伴い参加者1人あたりの消費金額はたぶん増える。から本は売れるようになると思いますね。

 

2.一般参加者入れ替え入場制がデフォに

本を売る同人イベントは、雨風に弱い。なので屋外での開催はまぁ厳しかろう。どうやらお上さんサイドは「会場定員の半分」が1つの基準じみてきていますが、この定員とやら、たとえば大田区産業プラザPiOの大展示ホールで「1,500人」。つまり350spくらいでイベント開催することが多いPiO1階で、「750人」までに抑えなければいけないわけですから、350spで1sp2人いたらそれだけでもう700人。スタッフ・各業者40人としたらもう一般は10人しか入れなくなる。となるともう、200spくらいに抑えて、入れ替え入場制で第1部、第2部、第3部、第4部制くらいになるのが当たり前になりそう。ここは前項の事前登録制との相性は良いね。あとは、限定個数のグッズとか作ると第1部の転売屋に買い占められるケースもあるだろうから、希少な限定グッズを先着順で頒布するようなスタイルは下火になるかもしれません。

 

3.高単価グッズ系サークルはイベントに出なくなる

 前項の後半の話にも近いけど、抱き枕カバーみたいな布モノなど、高単価のグッズサークルはもうオンライン経由の受注生産に切り替わる動きはたぶんありそう。動く金が大きい分、開催可否の読めないイベントに向け数百万円かけて発注するのは無理があるだろうしね。

 

4.地方イベントがちょっと元気になる

各イベント会場で詰められるだけ長机を詰めてたスタイルがタブー視されると、次にあるのは会場費の安い郊外で中小規模イベントが元気になるかもしれない。県境またぐのもしばらくご法度な気配もあるので、すると「無理にインテまで遠征せずに、地元県のイベントさ出るか」という動きは増えそう。同人便箋とか復活したら面白いね。

  

5.本が厚くなる

 内容勝負になるから1冊1冊は厚く充実してくるんじゃないすかね。イベント初売りだとしても、書店委託や電子版でもある程度売れそうなボリュームある本にシフトする気がする。今まで24pの新刊を3種出してたサークルが72pの1種にまとめるイメージ。ペラ本とかペーパーとかグッズに掛けてた工数で本が厚くなる。

 

6.各ジャンルごとのクラスター化が進む

 ここ10年くらいの傾向として、男性向けで言えば葉鍵みたいなパワーのあるオンリーやるようなジャンルが減り、女性向けもオンリー合同開催と言う名の大型イベントに収束されはじめた中で、1,000人くらいで開催規模にキャップがはめられると、特定ジャンルで独自の生態系が息長く続くような、ガルパンみたいなクラスター(いつの間にか忌み語になっていた)のジャンルが流行るんじゃなかろうか、と思ったり思わなかったりする。

 

7.初参加サークルが減り、同人サークルの連鎖が終わる

ジャンルによるとは言え、

「特定のサークルorジャンル目当てに即売会に来る→影響を受けてサークル初参加→出続けることで常連サークルに」というプロセスを1年半~2年くらいで経験している人は多く、見慣れた気がする同人作家も「実は一昨年のコミケに一般参加したのが初めての同人イベントで・・・」みたいな人は多い。

イベントが開催されてない間も、結婚・就職・死去・真人間化等々の事情で同人活動を辞める人も多く、いわば風呂の栓が開いている状態で、「物見遊山で一般参加したら、自分も本を出したくなってしまい・・・」という蛇口は止まっている(中でも最大の蛇口であるコミケが止まっている)。すると、2020年冬だか2021年春だか夏だか冬だか、次のコミケのときには活動をやめているサークルが増え、新入りは減り、参加サークル数がガクッと減っている、というのもあり得ることなんじゃないかと思ってる。

 

そう考えるとやっぱり、規模の大小はさておき「同人イベントが開催され続けている」ということが大事なんじゃないかな、と思ってる。

 という宣伝だった。