コミケ96運営に物申す! 私が考える3つの改善策

1.徹夜組はペナルティにして最後尾に回してください。

2.リストバンド転売屋を撲滅してください。転売リストバンドは無効にしてください。

3.熱中症対策のために待機列は屋内にして冷房をかけてください。

 

みたいな不毛な投稿を見るたびに苦虫を噛み潰したような顔をしています。

以下、夏コミに行ったよ、って記事。結局4日間とも行ってしまった。

 1日目は物見遊山で青海待機列を見に行く。夏の台場に待機列ができるのは今回が最初で最後(のはず)だと思って、記念で見た。

 1,2日目は、もう恒例感の出てきた大崎にもサークル参加。

「サークルスペースは炎天下の屋外」というと過酷に聞こえるけど、冷たい麦茶が飲み放題だし 日陰だったので案外どうにかなった。初めて大崎に参加したときは、たしか私を含めて3サークルくらいしか参加してなかった気がする。大きくなりましたね。嬉しい。結構本が売れるイベントなので良いです。

 で、「ご自分のサークルスペース*1」は3日目。

自分で書いた本をコミケに出して4年目、サークル参加自体は12年目となり、ようやく落ち着いてコミケで本を売れるようになってきた*2(気がします)。

 

で、一番エモーショナルが高まった*3のは4日目! 

ここを話したかった。

というのも、これまで3日目は自分がサークル出してるから(幸いスペースを任せられる人に恵まれ、不在にできる時間帯はあるが、それでも意識は自分のスペースに向くので)「コミケで男性向けジャンルをゆっくり冷やかす」というのがすごく新鮮な体験だった。 

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1,2日目とは桁違いの密度で埋まったトラックヤードも新鮮だったし、

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何とか乳業さんが1000円札を頭上に掲げさせながら、高速で列を捌いていく様子も

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結構前から噂には聞いていたけど、実物は初めて見た(すごかった)。

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↑ 9時45分くらいに西のトラックヤードから外を見たら、一般待機列が歩道をぎゅうぎゅうに埋め尽くして進んでいた。

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4日目は、コミケットのジャンルコード*4でいうと「男性向」のほか、「東方Project」「同人ソフト」「デジタル(その他)」「コスプレ」「鉄道・旅行・ミリタリ」などが配置されている日で、ざっくりいうと「男性向けマンガたくさんに、Vtuberとえなこと東方とミリオタがいる*5」という日。

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特に「評論」と近くて遠い「鉄道・旅行・ミリタリ」ジャンルとかじっくり回れたの、本当に贅沢な時間だったなあとしみじみ。でもどうしてもまだ慣れなくて、西ホールを回ってると「早く東に戻らなきゃ」とか「自分のスペース見なきゃ」みたいな、「こんなところでのんびりしてる場合じゃない」って謎の焦燥感がある。東ホールも自分のサークルスペースもないのに。ともかく、一般参加なのにイベントに開場から閉会までいたのなんて初めてかもしれないって思った。

思えば、初めてコミケに参加した頃(13年前)から「東京オリンピックをやるかもしれない*6」「そうなったらコミケは出来ないだろう」って雰囲気は蔓延してたし、東京2020開催が決まった後も「1年半前からビックサイトは使えなくなるから2019年の夏コミ以降は無理そう」とか言われて絶望していたのに、なぜか今回も無事に開催されているし、かえって開催日が増えたおかげで自分が見たいジャンルをゆっくり見れてるのってすごいことだなって。

南ホールも、初めて使うとは思えないくらいに上手に運用されていて感動した。西南間がシームレスに繋がっているという構造上のアドバンテージはもちろんあるだろうけど、その裏には「不測の事態を防ぐため今回は南は軽めの配置をする」とか「それに向けて何年か前から、大手サークルを東から西に移して耐久テストをしておく」みたいな不断の努力があったんだろう。西34ホールの一般待機列を引き込むときの、「B~Dブロックに行きたい人は、トラックヤードから入った後そのままアトリウム回って屋上展示場から入る」なんて計算し尽くされた導線、よう思いつかんわって。 

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東78ホールが出来たときくらいから、準備会が「安全運営」にすごい重きを置き初めたような気がしていて、一般入場前のサークル列形成も(おおっぴらに言うことでもないから詳細は書かないけど)とにかく「事故のリスクを少しでも減らす」「みんなで協力して安全に終わるようにしてる」って姿勢を感じてる。

↑ の写真は、南12ホールが俯瞰で撮れるスポットがあるんだけど

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現場ではスタッフが「エスカレーターの降り場で立ち止まるのは危ないので、撮影したい人はその奥で」「カメラが下に落ちて人に当たると危ないので、手は絶対に柵から出さないで」という運用をしている。数年前だったら一律に「撮影は禁止でーーーす!」「はいここ通路だよ~立ち止まらない!立ち止まらない!!立ち止まらなーーーい!!!」とか喚き散らかしていたんじゃないかって気がしないでもない。 

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こういう、直感で分かる簡単な案内、というのもホスピタリティを感じる。単純な案内に見えるけど、これまでこうした「痒いところに手」な案内は少なく「分かる人には分かる」「一度経験した者には、この意味がわかる」という案内が多かった。

 

冒頭に上げた3つの指摘が不毛だと思う理由も簡単に。

1.徹夜組問題

「ルール上禁止になっている行為をする参加者」というのはシステム開発におけるバグのようなもので、存在しないことが望ましいがそれは難しい。「禁止と言われているのに自己の都合で徹夜をする人」というモラル・ハザード層は最も不測の事態を起こしやすい集団であるが、彼らを「一晩かけてある程度の負荷をかけてゴリゴリに体力を削り、入場順序は保証するという秩序を与えて従順に手懐けることで、影響を最小限にしている」というのはやっぱりすごい。

元から「ルールを守らない人たち」である彼らに対し、「こういうルールを作れば解決するのでは?」と提言すること自体がナンセンス。

あと、コミケに関わる諸問題を「徹夜組が悪い」と括るのも目立つが、これもなかなかに不毛。そりゃ徹夜組は「ルールを逸脱する層」であるから諸問題に関与もしているだろうが、そこで「悪いのは徹夜組だ」と思考停止している限りはその問題は永遠に解決できない。

 

 2.リストバンド転売問題

リストバンドもカタログも1ヶ月近く各書店で売られていたし(店舗特典を付けたり、店頭で特設ブースを作って必死に売る書店もあった)、「当日も販売します」という案内もあった中で「買い占めて転売してやろう・・・」という考えの人が果たしていたのかは謎。自分がもし買い逃してたら、出品ゼロで途方に暮れるくらいなら色付けて転売屋から買えた方が嬉しいけどなあ。買い手が付かなかった場合、リストバンドはただの紙切れになり、転売屋→コミケット準備会 に一方的なお布施が支払われるからむしろ良い流れ。「早く買わないで売り切れた」らその人の責任、というのは同人誌も同じですな。

あと、「一般参加者全体の人数の抑制を図りたい」という導入目的を考えれば、キャパシティを超えているのであれば完売して需要過多になるのかはむしろうまく機能している。

 

3.熱中症問題

「3日目は熱中症で5人(3人?)が緊急搬送された」らしい。そりゃこの数字はゼロであることに越したことはないが、熱中症による緊急搬送は全国で ひと夏95,137人(2018年、消防庁より)いるというデータと比べたときに、「20万人集まったイベントで5人が搬送」というのを運営の問題にするのは酷が過ぎよう。特に、待機列は準備会の管理下とは言え「会場外」というのもある。ラーメン屋の外で並んだ人が暑さで倒れたときにラーメン屋のせいになるのかは知らない。

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 一般待機列が過酷な環境であることに変わりはないので、覚悟して来るか 遅い時間に来るかするべき(というのはコミケカタログにずっと前から書いてある)。か、サークルで出ればいいんじゃないすかね。

 

ホールが物理的に細切れになったのも、各ホールで明確な色が出て 回ってて面白かったし、

 それが人の定着に繋がってるのも良いことですね。早く撤収しちゃうサークルが多いのは、ゆっくり見たい私にはちょっと淋しい。

 

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次の夏コミ(?)はGWに開催されるらしいですが、

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 ただの勘だけど、五輪後も4日間開催し続けたりするんじゃないかなって思ってる。

ともかく”””令和最初”””のコミケこと、コミックマーケット96は個人的には過去最高に満足できた回でした、ということが言いたかった。

10年後もコミケに参加して、「平成の頃はリストバンドなんて必要なかったんだけどなあ」とか言いたい。

*1:コミケが開催されるたびに耳の残るフレーズ。他に「働くおじさん総集編」などがある。

*2:刺激が欲しいと同人誌以外に麻婆豆腐を売れたりするようになってきた

*3:「エモい」は思考停止のワードだから使うな、という祖父の遺言に基づく表現です。

*4:コミケットのジャンル分け、最初の頃は「よくわからない分け方だなあ」と思っていたが、参加を重ねるごとにいかにMECEで構造的な分け方かを実感するので好き。特にゲームの分け方とか

*5:語弊を恐れずに言っています

*6:その頃は2016年開催に向けた動きだったかと記憶してる